東日本大震災・県内避難者、悩み切々

2011年12月07日

【「次はどこに住む」「就職決まらない」】


 東日本大震災で県内に避難している人たち同士のつながりをつくろうと、「滋賀県内避難者の会」が4日、野洲市小篠原の野洲文化小劇場で、初の交流会を開いた。福島県などからの避難者ら約100人が参加し、抱える問題や悩みを語り合った。会では、互いの思いを共有できる場を定期的に設けていく。


「初交流会に100人」 


 「滋賀に避難している人がこんなにいるとは思わなかった。友だちもできず、心細かったが安心できた」。避難者からはこんな声が上がった。一方で、「公営住宅の入居期限が迫り、次はどこに住めばいいか」「就職が決まらない」などと訴えた声も目立った。


 中国出身で18年前から福島県須賀川市に住んでいる志賀宥紀さん(39)も、住宅問題に悩む。息子2人を連れて避難した栗東市営住宅の期限が来年3月に迫る。息子の教育を考えると、中国には帰れない。志賀さんは「交流会でいろんな人と知り合えて良かった」と喜びつつも、「福島は第二の故郷。帰れるなら帰りたい」と漏らした。


 交流会は、県内避難者の会の発起人である避難者3人が企画した。その1人、遠藤正一さん(49)は、かつて野洲市の福祉施設などで働いていた縁で、同県郡山市から家族とともに6月、避難してきた。


 避難後、かつての知り合いを通じ、県内の避難者が情報を欲していることを知った。「孤立している」「学校に行けない」……。


 「何とかしなくてはいけない」。そんな思いに駆られた遠藤さんは、行政の支援も受け、1カ月前から交流会の準備を進めてきた。交流会後、遠藤さんは「今回はそれぞれの問題意識を共有できた。開いて良かった」と話した。


 県によると、11月17日現在、県内には395人が避難している。(三輪千尋)

2011年12月05日 asahi.com

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Posted by shiga-fukushi-masayan at 11:04│Comments(0)震災・復興
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